「日本人のフラメンコって盆おどりみたい。クラシックバレエの世界的ダンサーはにほん人でも立派にいるのに。どうしてフラメンコは駄目なの？」そんな思いがずっとありました。
フラメンコ協会のえらーい先生の踊りを見ても？？？それじゃぁスペイン人の先生に習えばいいのかと、スペイン人主催のフラメンコ教室の発表会を見に行っても？？？「なんだ、スペイン人に習ってもこの程度か！」と。
そんな時友達に誘われてＢＧフラメンコの発表会を見に行きました。「えぇーっみんなフラメンコっぽい、すごい！日本人でもこんなふうに踊れるんだ！」と驚きました。「あっ呼吸だ！みんな息してる！呼吸が分かれば踊れるんだ。」と客席で気づいた時の衝撃は今でもわすれられません。「この先生はすごい！すごい先生だ！」と確信して帰りました。この時の発表会のプログラムは今でも記念に大切にしまってあります。
BGフラメンコはすごい。私も習いたい。でも私みたいなヘタッピが入れてもらえるか？！私はものすごいフラメンコ好きだけど、ものすごいヘタッピで、当時習っていた教室では先生に教えてもらえない程でした。踊れない芸人の千原ジュニアかダイゴみたいな感じ、ロボット、ピノキオでした。そんな私がBGフラメンコへ入会申し込むなんて「成績オール1の小学生が東大目指すようなもの。とてもそんなことはできない。」と悶々とした日々を送りました。
その頃病気をして3ヶ月全く動けなくなりましたが、完治した時「もう、いつ何が起こるか分からない。やりたいことはやろう！当たって砕けろ！」と勇気をふりしぼって入会申し込みをしました。幸い入会を許され入門と初級クラスに入りました。
べに先生はとても優しく、振替などで別のクラスに入ってモジモジしていると、呼び寄せてくれて、とてもていねいに教えて下さいました。べに先生の心の奥にはとても厳しく、激しいものがあると思いますが、その厳しさを優しさとユーモアといつオブラートにくるんで生徒に渡して下さいます。それは入門生から素晴らしい舞踊団員に至るまで同じ姿勢です。
コロナパンデミックになってから、私は心臓と呼吸器があまり丈夫ではないので、スタジオには行かず、オンラインレッスンを受けています。マスタークラスは1回目から４回目まで全て受けています。べに先生は基本をとても大切にされ、マスタークラスでは姿勢、腕の上げ下ろし、指、手首の回し方、クビの曲げ方、タイミング、足の使い方、基本の基本のテクニックを教えて下さいます。毎回新しい発見があり、少しずつピノキオから抜け出してきているように自分でも思います。
フラメンコは情熱、気持ちの踊り、気持ちがなければ意味はないと、よく言われますが、その気持ちを表現するためには基礎のテクニックが大切なのでしょう。
これからもマスタークラスでコツコツと基礎を学んでいき、いつかは上手と言われるようになりたいと思います。
べに先生、これからも、いつまでも、宜しくお願い致します
